1997年までは成長社会といわれ1998年より成熟社会と言われており、成熟社会の現代では時と場合によっていろいろな答えが飛び交う正解が無い社会になってきています。
そんな成熟社会の世の中で生きて行くために必要な力とは『いろいろな仮説を考えられる力と、その仮説を他者に納得できるように説明できる力』です。
これらを『情報編集力』といいます。
学校で習っている勉強や成長社会で求められてきたことは答えが決まっていることを出す力。今までの知識や経験から正しい意見を言える力。
これらを『情報処理力』といいます。
情報処理力とは、例えば『この世の中にある白い物』と言われ紙に書き出していく力
頭の引き出しの中を隅々まで探して思い出しながら出していく力
紙、砂糖、塩、ミルク、綿棒、マスク、ティッシュなどなど
早く正確に正しい答えを出していく。
そして、これからの子供たちに求められている力『情報編集力』とは
今出した商品の中で色を変えたら格好良くなる物、もっと売れる物、もっと面白くなる物
今でも綿棒やマスクなどは黒になってたくさん売れるようになりました。
じゃ、ウエディングドレスを黒にできるか?
日本人の黒い服のイメージでは葬式に着る喪服のイメージがある。
他の人が思いつかないような知恵を出せる人間がこれからは求められてくる。
誰もが思いつくような考えしか出ない人間はAIに負けてしまう。
面接でもそう
今からフリーマーケットをやります。
あなたはどんな商品を出してどのように儲けますか?
のように聞かれます。
私は実際、約15年前に大手中古車メーカー『ガリバー』の面接でこのような質問を受けました。
「今あなたが持っているカバンを私に100万円で売ってみせてください」でした。
みなさんはできますか?
このように、日や時間が変われば人も物も色も違う、答えが決まっていないことから利益を出す人間のみが採用されるようになります。
ちなみにですが私はこの面接後に東京本社での採用が決まりました。
ですが私は、近所の店舗を勤務地に希望しておりましたのでお断りさせていただきました。
このように、これからの世の中では全ての企業が『情報処理力』だけでは答えられない質問をどんどんしてきます。
今回、新型コロナの自粛によりさらに加速しました。
大手外食チェーンの企業でも、とんでもない量のアイデアを出しまくったはずです。
その結果、今までになかったアイデアを出して生き残れた企業と残念ながら生き残れなかった企業が出てきました。
今後『知恵のない人は生きて行くのにとても厳しい時代』となります。
今の子供たちはその中で生きて行かなければなりません。
では、なぜそんな世の中になっていくのか。
それは、情報処理がAIは得意だからです。
決まっていることや決められたことに関してはAIは人間のスピードをはるかに超える速度で処理できます。
昔、紙に書いていた書類もワープロからパソコンに代わりAIに変わります。
会計に関しても昔はそろばん、そろばんから電卓に変わり、パソコンの普及でエクセルの関数に変わりAIです。
手持ちの携帯やタブレットでも言葉を発すれば文字になり、手元にある書類を写真で撮れば文字になります。
このように、誰でもできた仕事が『わざわざやらなくてもできるようになる』から仕事が無くなるんです。
鉄道の世界でイメージしてみると
切符売り場
改札
清掃員
駅のコンビニ店員
ホームで乗客や電車を見ている駅員
運転士
車掌
電車のダイヤを管理する人
駅長
夜中に線路を点検・工事を行う作業員
など
この20年で見事になくなった仕事といえば
〇駅の改札口
切符を毎回パチパチ切っていた改札員が居なくなりました。
では次に無くなる仕事は
〇運転士
今でも東京お台場ゆりかもめでは開業当初から運転士はいません。
東京山手線や大阪環状線、新幹線でもほとんどが自動運転となっています。
完全自動運転にしない理由は今の運転士の職の確保と運転士の眠気防止のためだそうです。
〇清掃員
お掃除ロボに替えられる可能性があるでしょう。
〇コンビニ店員
現在でも店員がいないコンビニが世の中に出てまいりましたのでレジでの仕事はなくなってくるかと思われます。
ただ、売れた品物の補充などがAIは苦手なので、そのような仕事は今のところ残る可能性があります。
残る理由は、ここを埋めるのに多額の投資をして自動化することを思えば『低賃金で人を置いておけば良い』という考えです。
〇車掌
駅でのアナウンスは録音されたものが流れているのでほとんどが自動化されました。
そんな中、残る仕事もあります。
それは、酔っ払いの暴れている乗客などの対応や事故または乗客の急病対応などのような通常業務とは異なった仕事
もう一つは、それらによって発生した責任を取る仕事は残るとされています。
例えば、乗客の中から急病患者が出たとして、緊急で停車し救急車で運ばれた。
患者は助かったが、一緒に乗っていた乗客が飛行機の出発時間に間に合わなくなった。
そのような電車が遅れた時に、謝罪専用ロボットが誤ったとしても人間は絶対に納得しません。
なので仕事内容は少なくはなりますが無くならない仕事とされています。
では子供たちはこのような社会でどう乗り切ればよいか。
それは、今までここ何十年の世間で言われてきた『みんな一緒に元気に仲良く』から離れることです。
順位を付けるのが可哀そうだから徒競走では全員1位
主役以外は可哀そうだから全員主役の桃太郎
のように、みんな一緒に仲良くなればなるほど自分の意見がなくなり考えなくていいので自分の意見も言えなくなります。
これからは周りの人より『もっと良いアイデア』、『もっと早く』、『もっと段取り良く』、『もっと効率的』、『もっと楽しい』を考えられるように周りの大人が考えさせる環境にしていく必要があります。
だから私は、どんなに小さなことでも、数秒で答えられる簡単な事であっても、自分で考えて、自分で調べて自分の意見にできる教育をさせていただいております。
生徒みんなの笑顔あふれる幸せな明るい未来を願って。
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